| 性教育は家庭から |
M ・ M Education 山岸 美喜 |

性教育とはどんなものでしょう?
どうしても行為自体を連想してしまい、戸惑ってしまうのではありませんか?
私は「性教育」=「命の教育である」と思っています。
命の教育とは、子供達がこの先の長い人生をどうやって生きていくか、そしてその人生を考える時の基礎になる教育です。
「健康、科学、安全」自分の命を守り、相手の命を守るための知識を与える事が性教育なのです。

子供たちには、その時の成長や発達にあった教育が必要です。性教育も同じことです。
普段の生活の中でのしつけでお箸の持ち方、洗濯物のたたみ方を教えるように、できれば、同じ人が同じ子供に繰り返し話すのが理想です。となれば、親である皆さんがご自身のお子さんにお話しすることが一番の理想の形です。

お子さんをお持ちの皆さんは「性について子供に話すのは嫌だ」とは思っていないでしょう。
ほとんどの方は「いつかは聞いてくるだろうから、その時に話すつもりだよ」と思ってらっしゃるのではないでしょうか。
でも、ふと考えると「いざと言う時に、どうやって話せば良いのだろう」と悩んでしまいませんか?
子供たちが自分の周りに流れ込む「嘘の性情報」を信じ込んでしまう前に話すべきです。
ニュースを見た時に、不審者情報を聞いた時に、時には良さそうな絵本を使ってなど、チャンスを見つけて(時には作って)お話ししてください。
お子さんが成長するごとに必要な情報を少しづつ増やしていきましょう。
「常に話す良い機会を見つける。そして、見つけた機会は逃さず利用し、とにかく話し続ける」をどうぞ気にかけてください。
お子さんが大きくなってもそれは変わりません。「もう分かっているだろう」とか「こんな年になったのだからもう必要ないだろう」などとは絶対に思わないで下さい。
例え「分かってるし!!」と煙たそうな顔をしていたとしても、子供の幸せを願う親であれば、がんばって話さなければならない時もあるのです。

子供たちが性教育を受けるべき意味の一つに「性的虐待にあわせない」というのがあります。性的虐待の被害者は女の子に限った事ではありません。
最近は男の子にも頻繁に起こっています。とても残念なことですが子供たちが成人に達するまでに、女の子の二人に一人が、男の子の四人に一人が性的虐待に遭っているそうです。
性的虐待の加害者の殆どは元被害者です。そして、自分が被害にあったときと同じ年齢の子供を狙います。彼らは引っかかりやすい子を選ぶのがとても上手です。
彼らの多くは元被害者であることが多いので「どういう子を探せば良いか」「その子にはどう接すれば良いか」「どういう声を掛ければ良いのか」をよく理解しているからです。
反対の事を言えば「彼らはきちんと性教育を受けた子供は狙わない」という事です。つまり「性教育を受けた子に手を出せば捕まる」わけですから、「性教育を受けた子には手は出さない」のです。

では、いつが話すべき年齢なのでしょうか。
私は就学前が適していると思っています。
生活の様々な面に親が関っているので、「体について」のお話しをするチャンスはたくさんあります。お風呂に入っている時、寝付く前のおふとんの中で・・・有効に使ってください。
就学前が一番説明しやすい年齢です。
「何か返事に困っちゃうような質問が来たらどうしよう・・・」と、どぎまぎしながら話しているこちらが、拍子抜けするほどにすんなりと受け入れてくれる年齢なのです。
就学前がこちらにとって話しやすい年齢というだけですから、本当はどの年齢から始めても良いのです。
「うちの子はもう小学校に入ってしまった。もう遅いのね・・・」とがっかりすることはありません。ちょっとしたコツが必要ではありますが、いつからでも始められますし、いつ始めても良いのです。

どの年齢であっても、まず始めに話すべきは「プライベートゾーン」についてです。
自分の体の「口」「胸」「性器」がプライベートゾーンであり、そこは「自分以外の誰にも見せたり触らせたりしないところ」反対に「誰にも見せられたり、触らせられたりしないところ」だと話してください。
「プライベートゾーンはあなただけのものだけれど、痒かったり痛かったりする時はお父さんやお母さん、時にはお医者さんが見る必要がある」ことを伝えてください。
誰かがプライベートゾーンを無理やり触って来たり、無理やり見せられたりした時には「イヤだ!」と言ってそこからすぐ逃げてくるように。逃げてきたらすぐ教えて欲しい。
そして「もし嫌な思いをさせられたとしてもそれはあなたが悪かったからではない」事も合わせて伝えて下さい。

性というのは汚らしいことでも、いやらしいことでも、秘密にしておくことでもありません。
大切なのは、まるで学校での出来事や、おもしろいテレビの話でもするように、いつでも気楽に性の話をする事です。そして、いつでも子供が質問してこられるような雰囲気を作る事です。
「秘密にしておく必要はないけれど、たくさんの人に言いふらす事ではないこと」信頼できる大人と話すことを教えてください。お子さんには「性の話はタブーだから家ではできない」とはけして思わせないでください。
「健康」「科学」「安全」「生きていく為の教育。良い親子関係を作り、性的虐待から子供を守る」
親御さんからお子さんへ送る最高の贈り物だと思います。
この話がきっかけになって、皆さんが性について感心を持ったり、この先もずっと話したり、学んだり、より良い親子関係を作る為のひとつにしてくださればいいなと思っています。

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